漢字読み書き字典
前の記事の続編:
「小学生の漢字読み書き字典」(学研出版)は
よくある小学生向けのただの漢字の字典だ
まだひらがなくらいしか読み書きのできなかった頃
父が、兄と私にぽんと与えてくれた
小学校で習う漢字が1006文字
学年順、(一年生以外は)画数順に並んで
その漢字に因んだきれいな2色刷りの挿絵が振られて
詠み方・筆順・漢字の成り立ち・用例が紹介されていた
この字典が私にとっては一冊の絵本のようで
低学年向けの大きなマス目の漢字書き取り帳に
一文字ずつ一文字ずつ
鉛筆で漢字を書き写していったのだ
すなわち
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右上下大中小目耳口・・・
一文字ずつ説明されている「成り立ち」がすごく面白かった
「月」は三日月の形
「大」は人が手足をおおきく広げて立っている形
「目」は人間の眼を横にした形
「男」は田んぼで力しごとをする人のこと
そして疲れてくると
3年生の漢字のところを見たりして
「すごい難しそうだなあ、早く書いてみたいなあ。」と思い
6年生の最後のページに書いてある『警』を、惚れ惚れと眺めた
そしていつも
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右
とがんばるのだけれど
途中で挫折してしまって中々3年生の漢字までたどりつけない
なぜか途中で挫折したら
また一から始めるというルールを自分に課していたらしくて
その当時のノートを見ると
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右上下大中小目耳口手足人子女男先生学校赤青白
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右上下大中小目耳口手足人子
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右上下大中小目耳口手足人子女男先生学校赤青白正早山川林森田竹草花犬貝虫天空気夕雨村町石車音本字文力名
と3年生の漢字までには辿りついていない
小学校1年生は書くのが遅いのだ
ましてや知らない漢字は本を何度も見ながら真似をするから
尚遅い
ある日
一二三四五六七八九十百千日月火水木金土左右上下大中小目耳口手足人子女男先生学校赤青白正早山川林森田竹草花犬貝虫天空気夕雨村町石車音本字文力名年入出立見休円王玉糸刀万丸弓工才今元公内切分午友太少引心戸方止毛父牛兄冬北半古台外市広母用矢交会光合同回地多寺当毎池考
までがんばった時があったらしいが
最後は
一二三四五六七八九十百千日月火
で終わっていた
そして永遠の憧れの「警」まで辿りつくことはなかった
だから先日の3月18日に
1006文字を入力しまくって「警」を打った瞬間
6歳の頃の自分の夢を叶えることができて、すごくうれしかった
1990年にこの漢字読み書き字典の
改定新版が発行されてもう一度買いなおした
文学博士の故石井庄司先生が監修にあたられていて
冒頭に彼の監修のことばが寄せられている
「どうかこの本とお友だちになって漢字の力をしっかりと身につけ、すべての学科の学習が楽しくできるようにいのっています。」
石井庄司先生の祈りがこめられたこの一冊が大好きで
私も漢字が大好きになった
父と石井庄司先生に深く感謝
Comments
小学校低学年の頃のこくごの教科書って筆順が載っていましたね。なつかしい。
僕は漢字が苦手だったと思うんだけど、本を読むのは大好きで、結局それを苦にすることはありませんでした。今考えると黙読では変な読み方をしている漢字も多かったと思います。それでも読むのが楽しい本に出会うというのが大切なんですね。その点この本は一石二鳥の感じ。本を友達にして勉強を遊びの一部にできれば幸せだなと思います。